internal-kb-mcp
A remote MCP server on Cloudflare Workers protected by Okta custom authorization server, demonstrating tool-level authorization via JWT access tokens and scopes/groups.
README
internal-kb-mcp — Okta のカスタム認可サーバーで保護した MCP サーバー
Cloudflare Workers 上に構築した リモート MCP サーバーの検証用実装 です。 アクセス制御を MCP サーバー側で自前実装するのではなく、Okta のカスタム認可サーバーが発行したアクセストークン (JWT) の中身だけを根拠に、ツール単位で認可するという構成を検証します。
このリポジトリは検証記事の付属サンプルです。実運用を想定したものではありません。
何を検証できるか
| 検証したいこと | このリポジトリでの表現 |
|---|---|
| MCP クライアントが「どこで認証すればよいか」を自力で見つけられるか | RFC 9728 の保護リソースメタデータ + 401 応答の WWW-Authenticate |
| スコープによるツール単位の認可 | whoami / wiki_search |
| IdP のグループによる特権ツールの制御 | contract_lookup |
| 認可の状態を利用者が確認できるか | whoami が検証済みクレームをそのまま返す |
認可フロー
sequenceDiagram
autonumber
participant C as MCP<br/>クライアント
participant W as Worker<br/>(MCP サーバー)
participant O as Okta<br/>認可サーバー
C->>W: POST /mcp (トークンなし)
W-->>C: 401 + WWW-Authenticate<br/>resource_metadata=...
C->>W: GET /.well-known/<br/>oauth-protected-resource
W-->>C: resource / authorization_servers<br/>/ scopes_supported
C->>O: 認可リクエスト<br/>(audience = MCP_RESOURCE)
O-->>C: アクセストークン JWT<br/>(scp / groups を含む)
C->>W: POST /mcp<br/>Authorization: Bearer ...
W->>O: JWKS 取得<br/>({issuer}/v1/keys)
O-->>W: 公開鍵
W-->>C: 署名 / iss / aud 検証 OK<br/>→ ツール実行
ポイントは、Worker 側がクライアントシークレットを一切持たないことです。 この Worker は OAuth のリソースサーバーであり、JWKS で取得した公開鍵を使って JWT を検証するだけです。認可の判断材料はすべてトークンの中にあります。
ツールと認可条件
| ツール | 認可条件 | 引数 | 内容 |
|---|---|---|---|
whoami |
スコープ whoami.read |
なし | 検証済みトークンの subject / scopes / groups / audience / issuer / 有効期限を返す |
wiki_search |
スコープ wiki.read |
query (必須) |
社内ナレッジのダミーデータを全文検索する |
contract_lookup |
Okta グループ mcp-managers への所属 |
customer (任意) |
顧客の契約情報のダミーデータを返す。省略時は全件 |
判定に使うクレームは次のとおりです。
- スコープ: アクセストークンの
scpクレーム - グループ: アクセストークンの
groupsクレーム(Okta 側でトークンに載せる設定が必要)
条件を満たさない場合はトランスポート層で弾かずに、ツールの応答として「なぜ実行できないか」を返します(isError: true)。認可の効き方が MCP クライアントの画面上で見えるようにするための、意図的な設計です。
データはすべてソースコード内のダミーです(
WIKI/CONTRACTS)。実在の顧客情報は含まれていません。
セットアップ
前提
- Cloudflare アカウント(Workers が有効)
- Okta のテナント(カスタム認可サーバーを作成できるプラン)
- Node.js と npm
1. Okta 側
Okta 管理コンソールの Security > API > Authorization Servers から、カスタム認可サーバーを作成し、以下を設定します(UI の名称は Okta のバージョンにより多少異なります)。
- カスタム認可サーバーを作成する
- 作成すると issuer が
https://<your-okta-domain>.okta.com/oauth2/<authorization-server-id>の形式で払い出されます。これがOKTA_ISSUERになります。
- 作成すると issuer が
- Audience を Worker の URL に設定する
- 後述の
MCP_RESOURCEと完全に一致させます。ここがずれていると、署名が正しくてもaud不一致で常に 401 になります。
- 後述の
- スコープを追加する
whoami.readwiki.read
- グループを作成する
mcp-managersを作成し、特権ツールを使わせたいユーザーを所属させます。- 権限差を確認するために、所属していないユーザーも 1 人用意しておくと検証しやすくなります。
- アクセストークンに
groupsクレームを載せる- カスタム認可サーバーの Claims で、
groupsという名前のクレームを Access Token に対して追加します。 - これを設定しないと
contract_lookupは誰も実行できません(グループ判定が常に空になるため)。
- カスタム認可サーバーの Claims で、
- アクセスポリシー / ルールを設定する
- どのクライアント・どのユーザーに、どのスコープを付与するかを定義します。
MCP クライアントが Okta からトークンを取得するための OAuth クライアントの登録方法(動的クライアント登録を使うか、事前に登録したクライアントを使うか)は、利用する MCP クライアントによって異なります。この部分は検証記事側の手順を参照してください。
2. Cloudflare 側
git clone https://github.com/yamashin55/okta-mcp-cloudflare-demo.git
cd okta-mcp-cloudflare-demo
npm install
wrangler.jsonc の vars を、手順 1 で確定した自分の環境の値に必ず書き換えます。
"vars": {
"OKTA_ISSUER": "https://<your-okta-domain>.okta.com/oauth2/<authorization-server-id>",
"MCP_RESOURCE": "https://<worker-name>.<your-subdomain>.workers.dev"
}
MCP_RESOURCE はデプロイ後に確定する URL なので、一度デプロイして URL を確認してから書き換え、もう一度デプロイする流れになります。
npx wrangler deploy
OKTA_ISSUER と MCP_RESOURCE はどちらも秘密情報ではありません。次項のメタデータエンドポイントから無認証で公開される値です。そのため wrangler secret ではなく平文の vars で管理しています。
3. 接続確認
保護リソースメタデータは無認証で取得できます。
curl -s https://<your-worker-url>/.well-known/oauth-protected-resource
{
"resource": "https://<your-worker-url>",
"authorization_servers": ["https://<your-okta-domain>.okta.com/oauth2/<authorization-server-id>"],
"scopes_supported": ["whoami.read", "wiki.read"],
"bearer_methods_supported": ["header"]
}
トークンなしでツールを呼ぶと、401 と WWW-Authenticate が返ります。MCP クライアントはこのヘッダーを見て、認可サーバーの場所を知ります。
curl -i -X POST https://<your-worker-url>/mcp \
-H 'content-type: application/json' \
-d '{"jsonrpc":"2.0","id":1,"method":"tools/list"}'
HTTP/2 401
www-authenticate: Bearer resource_metadata="https://<your-worker-url>/.well-known/oauth-protected-resource"
認可が効いていることの確認
| 確認したいこと | 操作 | 期待される結果 |
|---|---|---|
| トークンが検証されている | whoami を実行 |
subject / scopes / groups / audience / issuer が返る |
| スコープで守られている | wiki.read を含まないトークンで wiki_search を実行 |
「このツールにはスコープ wiki.read が必要です。」 |
| グループで守られている | mcp-managers に所属していないユーザーで contract_lookup を実行 |
「このツールは Okta グループ mcp-managers のメンバーのみ実行できます。」 |
| audience が効いている | MCP_RESOURCE と Audience をずらす |
すべてのリクエストが 401 |
whoami を最初に実行して、実際にどのスコープとグループがトークンに載っているかを確認してから他のツールを試すと、原因の切り分けが楽になります。
実装
すべて src/index.ts の 1 ファイルです。
| 箇所 | 役割 |
|---|---|
fetch ハンドラ |
/.well-known/oauth-protected-resource の応答、Bearer トークンの取り出し、jwtVerify による検証 |
getJwks() |
issuer ごとに JWKS を使い回すキャッシュ |
unauthorized() |
RFC 9728 に沿った WWW-Authenticate 付きの 401 応答 |
createServer() |
3 つのツールの登録と、スコープ / グループによる認可判定 |
claimsOf() / scopesOf() / groupsOf() |
検証済みクレームをツールから参照するためのヘルパー |
検証済みのクレームは createMcpHandler の authContext 経由でツールに渡しています。ツール側はトークンの検証を一切行わず、検証済みの事実だけを見て判断する構造です。
開発
npm run dev # ローカル開発サーバー (wrangler dev)
npm run type-check # 型チェック (tsc --noEmit)
npm run lint:fix # oxlint
npm run format # oxfmt
npm run cf-typegen # wrangler types (バインディング変更時)
npm run deploy # wrangler deploy
wrangler dev でローカル起動した場合も Okta のトークン検証は有効なままです(JWKS の取得にネットワークアクセスが発生します)。ローカルで検証を通すには、MCP_RESOURCE と Okta の Audience を合わせておく必要があります。
注意事項
- 本リポジトリは 検証・学習を目的としたサンプル実装です。無保証で提供され、実運用環境での利用は想定していません。
- 収録しているナレッジ・契約情報はすべてダミーデータです。
wrangler.jsoncの値はプレースホルダです。そのままデプロイしても動作しません。- 内容の正確性・動作について、作者はいかなる責任も負いません。利用は自己責任でお願いします。
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This repository is an example of how to create a MCP server for Qdrant, a vector search engine.